安倍談話が物議を醸す、歴史問題は未解決のままに

安倍談話が物議を醸す、歴史問題は未解決のままに。 安倍談話への三つの論評 | 「アジアとの和解」という態度が欠ける安倍談話 | 歴史は忘れることもできないし断ち切ることもできない

タグ: 安倍談話 歴史問題

発信時間: 2015-08-17 10:47:33 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

安倍首相が14日に発表した戦後70年談話が、物議を醸している。米国、オーストラリア、フィリピンなどは対話の立場に賛同を示したが、侵略の最も深い苦しみを味わった東アジアの隣国にとって、安倍談話は承認できるものではない。

香港紙『南華早報』は16日、安倍談話は海外で異なる反響を呼んでいるが、日本の同盟国である米国は、過去の謝罪を貫くと約束したことを歓迎したと報じた。中国は、日本は軍国主義による侵略戦争の性質と戦争責任について明確な説明を行い、この重大な原則的問題でいかなるごまかしもせず、被害国の人々に心からのおわびをするべきだと表明した。また日本に対して、「実質的な行動によりアジアの隣国と国際社会から信頼を勝ち取る」よう促した。韓国の朴槿恵大統領は、談話には遺憾な部分が少なくなかったが、「おわびの要素」も盛り込まれていたと述べた上で、日本政府に対して日本軍による慰安婦問題を合理的に早期解決するよう求めた。朝鮮は安倍談話について、「日本の右翼・保守勢力による罪を重ねた過去を隠そうとする試みだ」と批判した。

豪紙『ジ・エイジ』は16日、オーストラリア国立大学日本歴史学教授のテッサ・モリス=スズキ氏の文章を掲載し、次のように伝えた。「ホワイトハウスは直ちに声明を発表し、安倍首相が歴代政権の歴史に関する談話を継承すると約束したことを歓迎した。この反応は、安倍談話の本質を根本的に読み間違っている。安倍首相は記者会見で、談話は全体から理解しなければならないと強調した。談話は侵略者と被害者の境界線を曖昧にした。村山談話や小泉談話と比べ、これは大きな後退だ」

韓国紙『世界日報』は16日、米国政府は安倍談話に対して明らかな肩入れを示したが、米国の多くの政治家と専門家は安倍談話の内容を酷評していると報じた。米下院外交委員会のロイス委員長は、「談話の中で直接的な形により歴史問題が解決されることに期待していたが、安倍首相はこの期待を裏切った。安倍首相は村山談話などの歴代内閣の精神を継承すると口では言ったが、曖昧な態度を取り、失望させられた。安倍首相は事実上、日本帝国主義の侵略と植民地支配を受けた隣国の被害者に対して謝罪していない」と述べた。

清華大学現代国際関係研究院副院長の劉江永氏は16日、環球時報の取材に応じた際に、「安倍首相の歴史観と価値観は隣国から承認されない。『間接的に引用』という表現方法は、中韓両国の期待とはかけ離れている。ゆえに彼の談話は、関係改善の力を発揮しない。しかしこれは『おわび』などの内容を盛り込まなかった場合ほど、悪影響を及ぼさない」とした上で、「間接的な靖国参拝だったが、安倍首相の思想に変化が生じていないことが分かる」と指摘した。共同通信社は16日、安倍談話は歴史問題に一段落をつけることができなかったと締めくくった。

 

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月17日

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