中国の9月3日の閲兵式で、天安門城楼の観礼台には中国の指導者と各国の高官が勢揃いし、中国の「閲兵外交」の奥深さがうかがい知れる場となった。当然ながら、日本のように複雑な気持ちで、この盛典を遠くから黙って眺めている国もあった。複雑というのは、安倍首相が出席を拒み、日本を招待に積極的に応じなかった数少ない2カ国の一つにしたことの他にも、非常に重要な原因がある。それは、ロシアのプーチン大統領と韓国の朴槿恵大統領の笑顔だ。
プーチン大統領と朴大統領は今回の閲兵式で、習近平国家主席に最も近い位置を用意された。これは両氏に対する最高級の厚遇を意味する。日本メディアはプーチン大統領と朴大統領が、北京で受けた重視に注目した。ロシアや韓国の中国との「歩み寄り」によって、日本は居ても立ってもいられなくなり、羨ましいと感じている。
ロシアは最近、日本を困らせている。ロシアの首相は係争中の島嶼を視察し、さらには日本に「ハラキリ」を提案し、日本との領土問題の協議を拒んだ。また日本は中露の軍事などの分野における協力を警戒している。ロシアという隣人を恐れ憎しむと同時に、ロシアを抱き込み中国に対抗する「パートナー」にしようとしている。
日本の韓国に対する心情は、より複雑で口にしがたい。日韓はいずれも米国の同盟国だ。この日本から見た「三角関係」には近年、微妙な変化が生じているが、これは主に日本の稚拙な動きによって示されている。韓国は歴史などの問題で中国との共通認識を強めている。この黙契は米国のいわゆる「警告」や「暗示」を迂回し、日本を苦しめ不安にさせている。