また日本社会には過疎地の教師に対する偏見がなくなっている。その原因は、教師の異動だ。日本の地方自治体は試験に合格した教師に対して、規定の教育エリア内の異動を求める。これらの教育エリアには、都市部の学校のほか、農村部や過疎地の学校が含まれる。この異動の制度は、学校間の教師の質のバランスを維持できる。
中国と同じように、日本の農村部の教育にも、学校の規模が小さくなり、数が毎年減少するという問題がある。そこで日本にも、1人の教師がいくつかの学年の授業を合わせ持つ「複式学級」という状況が生じている。しかし日本の「学校教育法」は中国と異なり、複式学級の基準を制定している。小学校の場合は2つの連続する学年の場合は16人以下(1年生を含む場合は8人以下)でなければ、複式学級が適用されない。こうすれば生徒が飛び級になる、生徒の数が増える、教師が重労働になるといった問題が生じることがない。
いじめや受験戦争が存在する都市部の学校と比べ、一部の保護者は大自然に囲まれた小規模な学校は魅力的だと考えている。都市部からわざわざ農村の小規模な学校に転校する例は、近年珍しくもなくなっている。政策と法律に支えられ、日本の農村部の学校と教師は、創造力によって弱みを強みにしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月10日