日本の電車は混雑しているが、広い車内に赤ちゃんとベビーカーの場所さえないとは、日本社会の冷たさを側面から反映している。目まぐるしい現代生活を送る日本人は自分の感覚を過度に重視し、「間違い」を犯さない社会のマナーを順守するが、必要な時に融通を利かせたり人間味のある気遣いをすることができない。これは上述した冷たさの原因だ。 日本全国では本件を巡り、熱い議論が交わされている。国土交通省は、ベビーカーを使い乗車できる電車の車両とバスにシールを張っている。これは一つの方法ではあるが、ベビーカーが依然として社会的問題として存在しており、人々に広く理解され受け入れられていないことを示している。
当然ながら、日本社会も冷たい人ばかりではない。横浜市営バスの運転手は、泣き止まずどうして良いか分からず困った母親に対して、「お母さん、大丈夫ですよ。きっと眠いか、おなかすいているか、おむつが気持ち悪いかといったところでしょうか。赤ちゃんが泣くのは仕方ないので、気にせずに」とアナウンスした。このニュースは日本のネット上でホットな話題になり、赤ちゃんと母親に対する社会の理解に関する激論が展開された。
この運転手はその後、周囲が嫌な気持ちと冷たい目しか見せないならば、公共交通サービスを利用しようとする母親が減少するだろうと話した。日本は現在、女性の出産・子育て環境の改善により、日本を長期的に苦しめている少子化問題を解消しようとしており、一連の政策・法律を制定している。しかし社会が、泣く赤ちゃんやベビーカーさえ受け入れられないならば、女性の子育ての意欲を高められるはずがない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年9月11日