2025年の日中関係「白と黒の未来」

2025年の日中関係「白と黒の未来」。

タグ: 日中関係 国民感情

発信時間: 2015-09-15 11:22:18 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

▽国民感情の悪化

私が中国語の勉強を始めたのは、早稲田大学に入学した1977年の春。72年の日中国交正常化から5年後で、まさに日中友好ブームの最中だった。日本の内閣府(旧総理府)は日中平和友好条約が締結された78年から毎年、「外交に関する世論調査」を実施し、その中で「中国に対する親近感」を聞いている。「親しみを感じる」は80年に78.6%と最高を記録した。ところが2014年10月の調査では14.8%にまで低下し、「親しみを感じない」は過去最高の83.1%に達した。 

日本の言論NPOと中国英字紙チャイナ・デーリーが05年から日中両国で実施している世論調査によると、中国人で日本に対して「良くない印象を持っている」は13年に過去最悪の92.8%を記録し、昨年はそれに次ぐ86.8%という高さだった。良くない印象を持つ理由としては、尖閣国有化と歴史認識を指摘する声が多かった。 

この調査でも、日本人で中国に対して「良くない印象を持っている」は昨年93.0%と過去最悪となり、その理由は①国際的ルールと異なる行動②資源やエネルギー、食料の確保などが自己中心的③歴史問題で対日批判④尖閣対立―の順だった。日本人は尖閣や歴史認識より、中国の一国主義的な行動を理由とする人が増えた。 

日中国交正常化後40年余り。両国民相互の感情の悪化ぶりはかくもすさまじい。

▽けんか両成敗 

私は近年の国民感情悪化の主な原因として①日本人の自信喪失と中国人の自信過剰②日本の対中脅威論と中国の対日脅威論③双方の狭隘なナショナリズム-の3点を挙げたい。この3点は互いに刺激し合って膨らむという「負の連鎖」を続けてきたようだ。 

1979年12月の大平正芳首相の訪中で始まった対中円借款(累計3兆3165億円)は中国の経済発展を後押しする原動力となったが、2007年12月に新規供与を終了した。10年、中国は国内総生産(GDP)で日本を抜き、米国に次ぐ世界第2位の経済大国となった。中国は大国外交に力を入れ、軍事力を強化し、海洋進出を積極化させた。 

巨大な隣国の急速な発展に伴って、日本人は自信を喪失し、日本国内では対中脅威論が強まった。中国はAIIB設立や「一帯一路」など積極的な対外戦略を打ち出したが、日本の右傾化や軍国主義復活への懸念から対日脅威論が強まった。その結果、日中双方のメディアやインターネットで、狭隘なナショナリズムに基づく過激な発言も目立つようになった。 

国交正常化から40年余りが経過し、日中両国の立ち位置は大きく変わったが、両国ともにその変化に適応し切れていない。「両雄並び立たず」ではなく「並び立つべし」であり、「和則両利、闘則倶傷(和すれば両方に利し、闘えば共に傷つく)」ということを日中両国は共に肝に銘じるべきだ。

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