安倍首相は口を開いても閉じても「エネルギー協力」ばかりを重視し、インフラ整備にあまり関心がないようだ。中央アジア諸国の関係者は安倍首相に対して、中国が提唱する「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)に積極的に参与するよう提案した。同戦略をけん制しようと躍起になる安倍首相が、最終的にこのように提案されるとは、さぞかしきまりが悪いことだろう。
経済面で流れを把握できなかったばかりか、安倍首相の政治面の取り組みは「察しが悪い」と形容できる。安倍首相は外遊中、「民主化の進捗」を中心的な話題としていた。安倍首相は、人道支援と資金援助を続け、中央アジアの民主・立憲政治の深化の進展を促すと述べた。メディアは「日本は命令を受け中央アジアの街宣を行った」と皮肉ったほどだ。安倍首相がこうしたのは、当然ながらいわゆる「価値観外交」を使い、中国との違いを強調し競争を展開するためだ。しかし中央アジアでは、先の「色の革命」や、付近のウクライナ情勢に怯えていない国はない。
中央アジアの重要性が高まっており、多くの国が同地域との関係の強化を始めている。日本が本当に誠心誠意で、実際の行動により中央アジアの発展を支援できるならば、当然ながらそれは良いことだ。仮に小賢しい計算をし、歪んだことばかりを考えているならば、結局は自ら身を滅ぼすことになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月2日