日本のロケットとして初めて海外の民間企業から受注した人工衛星を載せたH2Aロケット29号機は、現地時間24日午後3時50分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。ロケットは予定より長い約4時間半後、現地時間の午後8時17分頃に、高度およそ3万4000キロで衛星を予定の軌道に投入し、打ち上げに成功した。日本メディアが伝えた。
H2Aロケットには、カナダの通信衛星企業「テレサット」の通信衛星が搭載された。
衛星の燃料を節約し使用寿命を延ばすため、H2Aロケットは静止軌道の近くまで衛星を運ばなければならなかった。そのため今回は飛行時間・飛行高度ともに前例がない打ち上げとなった。
研究者は同ロケットの2段目のエンジンなどに改良を施した。
衛星打ち上げ市場の競争が激化
人工衛星の打ち上げ費用は毎回70-100億円に達する。三菱重工業の統計によると、世界の商業衛星の打ち上げ回数は、2010年以降、年平均で15回となっている。
また、人工衛星を打ち上げる手段がないアジアやアフリカの国や地域が、外国のロケットで行う打ち上げも合わせた衛星打ち上げ市場全体の需要は、毎年およそ20回となっている。
このうち、2010-2013年までの4年間に行われた商業衛星の打ち上げ、合わせて60回の内訳を見ると、最も多く受注したのはロシアの「プロトン」で29回に達した。次に多く受注したのがヨーロッパの「アリアン5」で、19回に達した。
こうしたなか、世界市場で急成長しているのがアメリカの「ファルコン9」で、2014年の1年間だけで商業衛星を4回打ち上げ、市場の勢力図を塗り替える勢いを見せている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月25日