米国の軍事専門紙ディフェンスニュースは11月18日、米国は日本に空母を2隻配備し、米海軍の西太平洋地域における長期的な存在の需要を満たすべきと報じた。軍事専門家の曹衛東氏は、「米海軍は日本に空母を1隻配備するだけでは、中国・ロシアという軍事大国に対して抑止力を形成できないと判断しており、将来的に最新のフォード級を日本に配備する可能性が高い」と指摘した。
報道によると、米海軍の艦艇は減少を続けているが、米国防総省の世界への干渉の意欲は薄れていない。この需給バランスの乱れにより、米海軍は長期的に奔走させられている。米国のシンクタンク、戦略・予算評価センター(CSBA)は、「米空母が西海岸を出発しアジア太平洋に向かう場合、その移動だけでも配備にかかる時間の20%が必要となる。日本に空母基地を設置すれば、空母のアジア太平洋における活動時間を大幅に増やすことができる」と報告した。米海軍第7艦隊は日本に、1隻の原子力空母しか長期配備していない。空母「ロナルド・レーガン」は修理のため本土に戻った「ジョージ・ワシントン」と交代し、横須賀基地に常駐している。
米海軍は2隻目の空母を日本に配備する計画は今のところないとしているが、ある上院の関係者は、「米軍が日本に2隻目の空母を配備することは、新しい考えではない」と述べた。
曹氏は、次のように分析した。
米空母はいずれも10万トンクラスの原子力空母だ。この巨大なプラットフォームは作戦機のほか、早期警戒機、輸送機、電子戦機などを艦載でき、高い作戦能力を持つ。米軍によるレーガンの日本への配備は、中国とロシアを念頭に置いている。米国のシンクタンクは、横須賀にニミッツ級を1隻配備するだけでは、中国とロシアという軍事大国に抑止力を形成できないと判断している。またアジア太平洋では重大事件が頻発しており、米国はアジア太平洋の軍事力が明らかに不足しており、空母を2隻配備しなければ前線展開の戦略的意図を実現できないと感じている。将来的に、米国は最新のフォード級を日本に配備する可能性が高い。
米海軍の空母は同じ時期に、巡航、訓練、メンテナンスを各自行っている。米海軍は世界展開という戦略的需要を満たすためには、11-12隻の空母が必要だと判断している。米海軍はニミッツ級を10隻しか保有しておらず、11-12隻の任務はやや困難だ。これは米国の世界展開の軍事的意図に紛れも無く影響を及ぼしており、ゆえに米海軍はフォード級の早期就役を目指している。フォード級はF-35やX-47Bといったステルス艦載機を艦載でき、攻撃能力を大きく高めることができる。アジア太平洋に配備されれば、米軍の同地域における抑止力が強化されることは間違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月10日