第二次大戦後の中国民間対日賠償請求訴訟を起こしている中日の弁護士・学者が12月6日、「歴史カーニバル2015」フォーラムに集まり、民間対日訴訟の現状と進展について情報交換した。
中国は今年、ユネスコの世界記憶遺産に『南京大虐殺文書』『“慰安婦”に関する資料――旧日本軍の性奴隷』という重要な文書を登録申請した。前者は10月9日に入選し、後者は残念ながら落選した。
後者は主に旧日本軍が1931-45年に占領地域で「慰安所」を設置し、中国や朝鮮などの女性を強制的に慰安婦にしたことや、慰安所の女性暴行の内容を記録している。
文書には日本の数百人の戦犯の口書、口述、取り調べの総括・意見書が含まれ、「揺るぎなき証拠」とされている。上海師範大学の蘇智良教授、陳麗菲教授が1992年に調査を開始し、まとめあげた。
陳教授は、「慰安婦の被害者を探すのが特に困難だった。彼女たちは元抗戦兵とは異なり、堂々と立ち上がろうとしないからだ。圧倒的多数の被害女性は、血の涙をこらえ心の中にしまっている。しかしこれは中国人自身の歴史だ。我々は歴史研究者として、記録する責任がある。我々は上海だけでも、旧日本軍が設置した100カ所以上の慰安所の遺跡に関する、驚きの証拠を発見した」と述べた。
なぜこれほど貴重な史料が、世界記憶遺産に登録されなかったのだろうか?陳教授は12月6日のフォーラムで、原因について説明した。