日本の中谷元防衛相は衆議院予算委員会で、アフリカ・ジブチに設けた自衛隊基地の機能を大幅に拡大し、PKO(国連平和維持活動)派遣部隊の物資輸送、 政府専用機の運航、国際緊急援助といった活動を支援すると表明した。日本が当初「海賊対策」を名義に設置した海外軍事基地は、すぐにも2.0版、もしくは3.0版にアップグレードされようとしている。
日本がジブチの自衛隊基地を拡大するという件は、数年前から物議をかもしており、何も新しいニュースではなくなっている。ただし同問題について、政府側が正式に表明したことはなかった。中谷防衛相は今回、国会で堂々と本件に言及した。これは自衛隊がもはや我慢できなくなり、「積極的な」軍事戦略を現実化させるという切実な願いを持つことを意味している。
日本は2011年にジブチに軍事基地を設置した。面積は約12ヘクタールで、P3C哨戒機の駐機場(3機分)と格納庫(1機分)などが主な施設となっている。小規模ではあるが、各国の軍事基地が密集する戦略的要所で、日本は得難い席を手にしたと言える。またジブチの基地は、日本にとって唯一の海外軍事基地でもある。
アクセル全開で海外進出を図る日本が、たかが海賊だけのためにジブチ基地を使うことに満足するはずがない。ジブチの軍事基地は、日本の海外進出の軍事戦略の支柱として、より大きな力を発揮することだろう。