日本の物流産業は世界をリードしている。その日本の宅配市場で40%のシェアを握っているのは日本郵政でもなければ佐川急便でもない。全国各地を隅々まで走るクロネコヤマトの宅急便――ヤマト運輸である。同社の東京羽田にある巨大物流センターの広さは東京ドーム4個分の約20万平方メートル。
先ごろ日本のあるメディアはその大型配送・仕分けセンターに潜入。360度を撮影できるカメラを荷物に載せて、その自動仕分けプロセスを撮影した。
ヤマト運輸の年間発送量グラフ。2014年は16億2200万個
ヤマト運輸の宅急便は1976年1月にサービスを開始し、これまでの40年間、絶えず発展してきた。開業初日の発送量は11個だったが、現在では1日平均400万〜500万個の荷物を運ぶ。
「クロスベルトソータ」と呼ぶベルトコンベア
同社は毎日400万〜500万個の荷物をどう正確に仕分けしているのだろうか。人手にたよるだけでは実現は難しいだろう。20万平方メートルの敷地を誇るこの巨大物流センターの中では、ITシステムを駆使し一定速度で流れる「クロスベルトソータ」と呼ぶ仕分けラインが活躍している。ラインには25の投入口と48の出口があり、全部で1336個の50センチ×140センチのセルが並んでいる。