海上幕僚監部の報道官によると、日本の潜水艦「おやしお」と2隻の護衛艦が、マニラから北100キロに位置するスービック湾に寄港し、公海における定例の演習に参加する。同演習は3月19日から4月27日まで続き、500人の自衛官が参加する見通しだ。同報道官によると、日本の潜水艦がフィリピンに寄港するのは2001年ぶりだ。同潜水艦と共に訪問する2隻の軍艦はその後、ベトナムのカムラン湾に初寄港する。
日本の艦隊がフィリピンに寄港するのは、公海における定例の演習に参加するためだけだろうか?
軍事専門家の李莉氏は、「日本の安保法が今月29日に正式に施行される。安倍首相は安保法の発効の象徴的な出来事を求めている。南中国海方面は、日本に格好の機会を与えた。米国もちょうど、日本の行動を必要としている」と指摘した。
中国社会科学院海疆問題学者の王暁鵬氏は、「日本の艦艇のフィリピン寄港には、別の意図がある。日本は2ステップの戦略により、地政学的な利益を得ようとしている。まず自衛隊の武器を海外進出させ、他国と武器関連の防衛協力を展開する。次に自衛官の海外進出を促す。日本は米国と新たな安全協力モデルを構築しようとしている。すなわち米国がアジア太平洋、特に西太平洋の前線で抑止力を発揮し、日本が側面から協力するモデルだ。これは東中国海問題と南中国海問題を連動させ、両面から中国に圧力をかけることを目的とする。またいわゆる『中国海洋脅威論』をでっち上げ、与論面から中国への圧力を強める」と分析した。
李氏は、「日本は今回、南中国海の演習に艦隊を派遣するが、これは自衛隊の海外進出の常套手段だ。おやしおはアジアで排水量が最大の通常動力潜水艦で、先進的な性能を誇る。日本は今回フィリピンの軍港におやしおを派遣したが、双方のこれほど深いレベルの軍事協力がどのような情報を発信しようとしているのか、双方がいかにして合同訓練を進めるかに要注目だ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月24日