鴻海がスマホ用カメラレンズを製造しないため、シャープの子会社であるカンタツが同業界のリーダーになり、台湾の大立光電の有力なライバルになる。
郭会長はスマホ用ディスプレイについて、シャープのIGZOディスプレイ技術の開発を支援し、韓国系のサムスン電子とLGディスプレイのAMOLED(アクティブマトリクス有機EL)技術に対抗すると表明した。
IGZOディスプレイは中・大型に使われるが、スマホ用の小型ディスプレイの技術はまだ成熟していない。アップルは来年、iPhoneにAMOLED技術を採用すると推測されている。これが事実であれば、シャープはアップルの受注を失うことになる。
郭会長は、世界経済の成長率の低下が、自社にとって不利であることを認めた上で、「私はこの戦略的投資が迎える課題を隠すつもりはない。世界経済は楽観視できないが、方針と競争力があれば、私は不況を恐れたことはない」と述べた。
郭会長とシャープの取締役は幸運を祈願するため、調印前に堺ディスプレイプロダクト株式会社(SDP)の神社内で簡単な儀式を執り行った。
シャープの高橋興三社長は、「鴻海はシャープの財務状況を改善する力がある。双方はネットワークデバイスとロボットの協力を強化しようとしている」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月6日