福島原発、汚染水の海放出に漁師が反対

福島原発、汚染水の海放出に漁師が反対。

タグ: 福島第一原発,汚染水

発信時間: 2016-04-26 14:12:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

東京電力福島第一原発の汚染水浄化措置が、再び新たな問題を迎えている。多核種除去設備(ALPS)でもトリチウムが取り除けないことから、日本政府は「海放出が最もコスト安」という試算結果を発表した。漁業関係者など、現地からは強く反対する声があがっている。日本メディアが伝えた。

福島の漁業関係者は先ほど、浄化された地下水を海に流すサブドレン計画など、東電による汚染水の処理方法を受け入れていた。しかし度重なる漏洩や情報発表の遅れなどにより、不信感が募っている。いわき市漁業協同組合の矢吹正一組合長(79)は、「福島だけでなく、付近の漁業にも風評被害が出ている。このような措置は回避するべきだ」と強い口調で話した。

福島第一原発で生じた汚染水は、ALPSなどの浄化装置による処理後、地上の貯水タンク内で保管されている。しかしトリチウムは水と性質が同じため、取り除くことができない。処理済みの水には、国の排出基準(1リットル当たり6万ベクレル)を超える、十数万ベクレルのトリチウムが含まれる。貯水タンク内には現在、62万トンの汚染水が保管されている。

一般的な原発も発電によりトリチウムを生む。人体に深刻な影響を及ぼさないとされており、国際条約も基準値を下回る場合に限り、海放出を認めている。原子力規制委員会の田中俊一委員長は東電に対して、処理済みの汚染水を薄め海に放出するよう促している。

政府と東電は20日、福島県と漁業関係者に試算結果の説明を行い、「これは試算に過ぎない。具体的なやり方については今後検討する」とした。しかし地方の関係者は警戒を強め、トリチウムの海放出という方針が、既成事実化されることを懸念している。

矢吹組合長は、「トリチウムを海に放出するなどもってのほかだ。試験操業をする魚の種類と海域が広がり、着実に進展を実現しているが、(このような処理方法は)漁師の努力を水の泡にするかもしれない」と述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年4月26日

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