「蘇寧電気(スニンディエンチー)は王子製紙グループとの提携を通じ、年間あたりコンテナ400個分の『楽可愛』ブランドの紙おむつを中国市場に投入する」。先日東京で行われた「蘇寧・日本経済貿易協力交流会」。蘇寧グループのCEOである張近東氏のこの発言が、会場で大きな話題を呼んだ。
同交流会で張近東氏は、蘇寧電気の「導入+進出」という双方向の国際化戦略を発表した。同氏は、400億円の投資を通じてラオックスの日本市場拡大を推進するだけでなく、多くの日本企業に提携を打診している。蘇寧電気が中国市場で持つオンラインとオフラインのプラットフォーム、物流、アフターフォロー、ビッグデータなどを日本企業に開放し、共存共栄を目指す。日本の高品質な商品を中国市場でより多く販売することで、中国の消費者に便宜を図る。
蘇寧電気の最近の革新的発展は業界でも注視されているが、品揃えを全分野に拡大する方針がとりわけ注目を集めている。現在、日本のラオックスでは家電や時計、宝石、化粧品、食品などが売られている。中国市場でも蘇寧は、パソコン・携帯・家電販売のほか、スーパーやベビー用品関連、金融、文化など幅広い商品を総合的に扱っている。
交流会で張氏は、蘇寧電気の扱う品目の拡大に合わせ、王子製紙グループの「楽可愛」だけでなく、資生堂やオーディオテクニカ、サーモス、セイコーなど高品質ブランドも蘇寧ショッピングサイトの日本館で売り出すことを明らかにした。蘇寧の持つ保税庫のメリットを生かし、日本の商品を最速で3日以内で中国消費者に届ける。