中国鉄路総公司総経理の盛光祖氏は23日、自ら代表団を率いクアラルンプールに飛んだ。マレーシアのナジブ首相と会談し、クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道プロジェクトの受注を目指した。
盛氏は24日(ナジブ首相との会談前日)、マレーシアメディアのインタビューに応じた際に、「安全は高速鉄道の基本的な要求だ。中国の鉄道は絶対に安全で信頼できる。これは国際鉄道連合(UIC)から認められている。UICの過去10年間の世界鉄道安全データによると、中国の鉄道乗客死傷者指数は最低となっている。同指数は低いほど安全だ」と述べた。
中国鉄道事業は近年、急速に発展した。中国の鉄道営業距離は2015年末現在、12万1000キロに達する。うち高速鉄道は1万9000キロで、世界の6割以上を占め、世界一となっている。中国は特に、異なる地質条件・気候環境における、高速鉄道の建設と運営の成功経験を持つ。うち海南省の環島高速鉄道は、熱帯地方としては世界唯一の島を一周する高速鉄道で、置かれている気候と地質条件は、シンガポールとマレーシアを結ぶ高速鉄道に近い。
中国の最大のライバルは、やはり日本だ。東南アジア高速鉄道研究者、万里常安海外リスク研究院院長の黄日涵氏は『時代周報』のインタビューに応じた際に、「日本側と比べ、中国の高速鉄道技術は全面的で、やや割安なコストも競争力を持つ。これらの要素は、プロジェクト受注に有利だ。しかし日本はマレーシアやシンガポールなどの東南アジア諸国と、複雑な国家交流関係を長期間維持しており、不確定要素もある。商業運行の面から考えるだけでは不十分だ」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月2日