日本は中国向けのコメ輸出を、2016年度から本格化することを決定した。コメ卸の木徳神糧など5者が、夏以降に中国への出荷を始める。少子高齢化で日本国内のコメ需要が減るなか、味や品質で評価の高い日本ブランド米を消費大国の中国へ売り込む。日本経済新聞(電子版)が12日に伝えた。
従来、中国への輸出は全農(全国農業協同組合連合会)に限られていた。早ければ今夏にも、木徳神糧や北海道のホクレン農業協同組合連合会、コメ卸の神明ホールディング(神戸市)、千田みずほ(横浜市)、ショクレン北海道(倶知安町)が輸出を予定する。
当初は大連市などに向けて出荷する予定。木徳神糧は北海道産「ゆめぴりか」を5トン輸出する。ショクレン北海道は15トン前後を予定しており「現地の顧客と商談を進めている」と話す。
日本の農林水産省によると、中国政府は検疫上、全農子会社が神奈川県内に保有する精米工場を通過したコメについてのみ、輸入を認めている。農水省の呼びかけを受けて5者は同工場を活用し、中国への出荷を決めた。
日本から中国へのコメ輸出は2015年で600トン弱にとどまる。農水省は、輸出に取り組む企業や団体を増やして需要先の開拓を進め、中国向けの輸出を増やす狙いだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月13日