マレーシアのナジブ・ラザク首相は19日、クアラルンプールとシンガポールを連結するマレー半島高速鉄道計画について、「入札募集は2017年に行われるだろう」との見通しを示した。日本共同通信社の20日の報道によると、入札時期が首脳レベルで言及されたのはこれが初めて。同高速鉄道の運営開始は2026年となる見通しで、元の計画の2020年から大幅に先延ばしされている。中国陣営や日本陣営などの受注合戦はますます激しくなると予測されている。
ナジブ首相は、首都近郊のプトラジャヤでシンガポールのリー・シェンロン首相と会談した後、記者会見を開き、上述の見通しを示した。両国首相は当日、高速鉄道計画の概要に関する覚書を締結した。双方は、正式な合意文書を年内に交換し、入札募集プロセスに入る計画だ。
また鉄道の二つの事業形態も決定された。一つは、クアラルンプールとシンガポールを1時間半で連結する直通列車、もう一つは、マレーシア国内の各都市の駅に停まる各駅停車だ。
報道によると、両国国内では最近、中国陣営が日本陣営よりも優勢だと予測する報道がよく見られる。これは、中国の鉄道建設大手の中国中鉄が2015年末、マレーシア側の終着駅を含む再開発プロジェクトへの巨額の投資を決定し、今年3月には、クアラルンプールにアジア太平洋本部を設立することを宣言するなど、攻勢を強めている結果と考えられる。
2015年にインドネシアの高速鉄道の受注競争で中国に敗れた日本にとっては雪辱戦となる。リー・シェンロン首相は入札募集事業について「評価は公正で透明なものでなければならない」と強調し、ナジブ首相も賛同を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月21日