日本の安倍晋三首相は先ほどロシアのウラジオストクを訪れ、第2回東方経済フォーラムに出席し、プーチン大統領と会談した。双方は経済面の協力を強化する方針を固めた。安倍首相は5月のソチに続き、年内2回目の訪露となった。
経済協力を強調
安倍首相は5月にソチを訪問した際に、ロシアの極東発展を支援する8つの計画を提案した。ロシアのラブロフ外相によると、今回のプーチン大統領と安倍首相の会談において、日本側は同計画に基づき経済関連の多くの具体的な協力案を打ち出した。ロシア側はこれを支持した。
ラブロフ外相は「露日両国は現在、多くの大型プロジェクトの検討を急ピッチで進めており、実行に移そうとしている。プーチン大統領は今年12月に訪日する。双方は全力を尽くし、年末のプーチン大統領の訪日中に、複数の大型プロジェクトを発表することを決めた」と述べた。
今回の訪問に向け、安倍首相は「ロシア経済分野協力担当大臣」というポストを新設し、腹心である世耕弘成経済産業大臣を起用した。安倍首相は世耕氏をロシアに随行させたばかりか、プーチン大統領との会談にも出席させた。
政治目的
安倍首相は今回の会談で、経済協力の強い意向を示した。しかしアナリストは、その裏に隠された真の目的は政治問題にあると指摘した。
まず、日本は経済的利益により、ロシアに領土問題で譲歩させようとしている。日本メディアによると、安倍首相は今回の訪露で経済を突破口とし、領土および平和条約問題の進展を目指すと報じた。
次に、日本はロシアとの関係発展により、中国をけん制しようとしている。
中露両国の政治・安全面の緊密な協力は最近、日本を不安にさせている。モスクワ国際関係学院外交教育研究室長は「中日関係の緊張化により、安倍首相にとって、露中による日本反対の協力の阻止が極めて重要になっている」と指摘した。
アナリストは「米国は大統領選で忙しく、日本にそれほど大きな圧力をかける可能性は低い。そこで安倍首相はこのチャンスをつかみ、日露関係の改善に取り組もうとしている」と分析した。