目標実現は困難か
日本はロシア抱き込みのため苦心惨憺しているが、専門家は、経済協力により政治的利益を手にするという安倍首相の目的は実現困難と見ている。
事実上、日露経済・貿易協力は長期的に冷え込んでいる。日本の貿易パートナーのうちロシアは15位につけており、日露貿易額は日本の対外貿易額の1.6%に留まっている。原材料価格の下落、ルーブル安などの影響を受け、両国の貿易額は2015年に前年比31%減となり、今年上半期も前年同期比で36%減となった。
また日本にも多くの経済問題があり、短期間内に日露経済・貿易協力を大幅に改善することは困難だ。ロシア科学アカデミー極東研究所の日本問題専門家であるパフリヤチェンコ氏は「安倍首相の8つの経済協力計画は二番煎じで、日本側は以前にも同じような計画を提案したことがある」と述べた。
さらに重要なのは、ロシアが領土問題で譲歩しないことだ。プーチン大統領はこのほどメディアのインタビューに応じた際に、ロシアは日本との平和条約締結を重要な問題と判断しており、日本側と同問題を解決することを強く願っているが、領土を取引の道具にすることはないと述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月5日