米国のリズムに乗れない安倍氏、その理由とは?

米国のリズムに乗れない安倍氏、その理由とは?。

タグ: ヒラリー トランプ

発信時間: 2016-11-16 14:31:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本は「外交の秋」を始め、重大な外交活動を続けている。安倍首相は多忙で目が回るほどだ。しかし忙しければ混乱が生じるのも避けられない。特に米国との外交には変化が生じ続けており、米国のリズムに乗れていない。

安倍首相は9月、国連総会に出席した際に、民主党の大統領候補のヒラリー氏と会談した。「古い友人」たちは意気投合し、日米同盟の強化を約束した。さらに安倍首相が来年の年初、「ヒラリー大統領」の招待を受け訪問することが決まった。安倍首相はヒラリー氏に全財産を賭けていたが、結果は知っての通りだ。安倍首相は賭ける相手を間違った。

驚くべきことに、米大統領選の開票結果が明らかになった数時間後、衆議院はそれまでの手順に従い環太平洋経済連携協定(TPP)について審議した。日本政府は米国の激変を見て見ぬふりし、さらに野党の反対と反発を顧みず、衆議院の多数の議席によりTPPを強行可決した。

米国の内政に少しでも留意すれば、TPPがすでに数ヶ月に渡り「集中治療室」に入り、何度も危篤の通知が出ていたことに気づけただろう。息も絶え絶えなTPPを目の当たりにし、その他の多くの参加国は静観を決め込み、TPPの国会承認に移らなかった。すでに審議を開始しているニュージーランドなども、協定を何度も読み返すばかりで、可決には至っていない。ベトナムなどの国は、承認手続きを一時停止すると即座に発表した。皆が米大統領選の結果を待つなか、日本だけが我が道を行った。

果たして、トランプ氏が次期米大統領に選出されると、共和党の両院の代表者が顔を出し、議会で今年中にTPPを審議することはないと発表した。ホワイトハウスも、TPPの生死は次の大統領と議会に委ねられると発表した。

次期大統領のトランプ氏の怠慢を補うため、安倍首相は外交の慣例を打ち破り、ペルーでAPEC(アジア太平洋経済協力会議)に出席する途中、17日にニューヨークに寄りトランプ氏と会談することを決定した。安倍首相の焦りのほどが伺える。しかし自民党高官は、安倍首相は今回「米国を説得する努力をあきらめない」と漏らしている。オバマ大統領さえ失敗を認めているにも関わらず、安倍首相はトランプ氏とTPP問題で勝敗を決しようとしている。実に頑迷だ。

トランプ氏の就任後、米国は「米国優先」の原則を守ることになる。トランプ氏は、米国は大損をしてまで同盟国の門番にはならないと発言しており、同盟国に米軍のすべての経費を負担させるなどとした。日本の稲田朋美防衛相はすでに、これに明確に「ノー」と言っている。どうやら安倍政権は依然として米国のリズムに乗れておらず、両国間で新たな齟齬が生じることになりそうだ。(筆者:呉正竜 元在外大使)

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月16日

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