日本商品の「漂流記」 生産の現場から中国の消費者の手元まで

日本商品の「漂流記」 生産の現場から中国の消費者の手元まで。

タグ: 双十一 ネット通販 日本商品

発信時間: 2016-11-16 14:58:06 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国では近年、11月11日の「双十一」(「独身デー」)が、ネット通販商戦の盛んな時期として注目を集めている。上海に住む若いお母さんの呉さんは今年、紙おむつなどのベビー用品を日本から購入した。「今日は安いので、多めに買ってためておきます」と呉さん。

だがこの商品はこの時すでに、浙江寧波のクロスボーダー保税倉庫に横たわっていた。国境をまたいだネット通販プラットフォームによって、海外商品の購入はよりスピーディーとなり、呉さんのような中国人消費者は、海外購入の速度の高まりを実感している。

――生産

これにさかのぼる1カ月余り前、記者は、日本の滋賀県のある工場を訪れた。作業場では検査員が、製品の蛍光剤の含有量などをチェックしていた。工場では生産ラインが稼働し続け、子ども用の入浴用品が次々に箱詰めされている。話によると、これらの商品は、日本のデパートやスーパーに並べられるだけでなく、その多くが「双十一」用に中国に運ばれる商品だという。

――商品選び

海外商品が中国に出回るまでには、商品選びを含むさまざまな業務が存在している。ネット通販プラットフォームの東京スタッフとして働く賀さんは、現地の消費ランキングのリストを毎日チェックし、人気商品となりそうな商品を探す。賀さんによると、海外商品が国内で販売されるまでには、まず大量の市場調査が行われ、商品の現地での評判や中国での受容度が調べられる。商品が一定の標凖に達したと判断されると、国境をまたいだ通販プラットフォームと現地のメーカーとの協力が始まる。国際ネット通販業者の価格面での優位性はこうして生まれる。

――協力

中国の広大なクロスボーダー消費市場は、海外ブランド企業の注目を集めている。こうした企業は、中国本土の国際ネット通販業者と結びつくことが、中国市場にアクセスする最良の方式であると考えている。「双十一」のネット通販商戦は、逃すことのできない絶好のチャンスだ。

日本のネット通販企業「楽天株式会社」のグローバル事業を担当する高橋宙生氏は、「今では普通の日本企業や庶民も中国の『双十一』に注目している。世界が注目するこのような消費の饗宴に参加できることは、楽天にとってもエキサイティングなことだ」と語る。

――倉庫

日本の各大手ネット通販プラットフォームは今年、シャンプーやフェイスマスクなどの美容品から北海道などの地方の特産グルメ、さらにはアニメキャラクターのフィギュアまで、さまざまな商品を準備した。

福岡県のあるネット通販業者の倉庫を記者が訪れると、何人かのスタッフが倉庫内で商品の点検を行っていた。倉庫から遠くない港からは、商品を積んだ貨物船が次々と中国に向かって出発している。ある従業員によると、商品の検査後は、車両への積み込みや貨物船のブッキング、伝票での貨物追跡など一連のプロセスが細かく規定されいている。

クロスボーダーネット通販業は2015年に発展を始めた。今年の「双十一」は、これらの通販プラットフォームの力の見せ所となった。ネット通販業の多くの担当者によると、各社は今年の海外通販市場に明るい見通しを持ち、早くから積極的に凖備を始めていた。

業界関係者によると、国内の多くの海外商品倉庫ではすでに、ロボットや自動仕分けラインなどのスマート設備が導入され、倉庫での処理時間の短縮がはかられている。同時に保税倉庫から各地への直接の速達も行われている。ここでは「物流が先、受注は後」というモデルの模索が進められている。

日本の商品が調達され、販売され、小包として送り届けられるプロセスからは、世界の販売業者が中国の巨大な消費市場にすでに目をつけていることがわかる。彼らは、国内のクロスボーダーネット通販プラットフォームと積極的に協力し、中国での販路拡大をはかっている。中国の消費は世界とさらに密接な関係を持つようになっている。中国経済の成長は、世界経済成長をもたらす福音と言える。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月16日

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