審議終了後、重慶大爆撃対日訴訟団の団員たちは衆議院第二議員会館で証言会を行った。当時の被害者の1人である陳桂芳氏は、「私の頭にはまだ当時の爆弾の断片が残っている。70年以上、大爆撃による大きな身体的、精神的苦痛を味わってきた」と話した。被害者の家族である李声忠氏は、祖父など数多くの親戚が重慶大爆撃で死んだことが分かる家系図を見せながら、日本軍による無差別爆撃の罪を訴えた。
「日本は法律上、高いハードルが設けられており、賠償請求は難易度が非常に高い。対日訴訟の意義は訴訟自体にあるのではなく、訴訟を通じて戦争被害者の権利と尊厳を守ることがより大切だ。同時に歴史の真相を伝えることで、対中侵略行為に対する心からの反省を日本政府に促したい」と、成都から来た弁護士の徐斌氏が証言会で述べた。
証言会に参加した日本人(深沢さん)は取材に対し、「学生時代の教科書で、日本政府は一貫して侵略戦争の発動という事実を軽視しようとしてきた。そのため私も戦争の歴史についての知識が多くなかった」と言う。最近になって同氏は、日本の戦争を反省する有識者と知り合いになる機会があり、「731部隊細菌実験被害者の対日賠償請求訴訟」「重慶大爆撃対日賠償請求訴訟」などの裁判を傍聴してきた。その結果、日本の対中侵略戦争の真相を徐々に理解するようになった。深沢さんは、「日本政府は戦争のことを心から反省していない。戦争被害者に対する公正な判決や真摯な謝罪が欠けている」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月22日