オバマ氏の政治的遺産が切り捨てられる 衝撃を受ける地域の同盟国
オバマ氏の政治的遺産が切り捨てられる 衝撃を受ける地域の同盟国。
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TPP、これと密接に関連する「アジア太平洋リバランス」は、オバマ大統領の最も重要なレガシーの一つだが、今や事前に「清算」される事態となった。真っ向から否定されたのはオバマ大統領だけではなく、日本の安倍首相もそうだ。安倍首相は数日前にニューヨークを訪れ、トランプ氏が次期米大統領当選後に初めて会談した外国首脳になった。TPPが会談の重要な内容になると推測された。安倍首相は会談後、トランプ氏は「私の信頼できる指導者だ」と力強く述べたが、これほど早く冷水を浴びせられるとは思わなかった。
「トランプ氏が就任後の計画を発表してから1時間もたたないうちに、日本の安倍首相はTPPに米国の参与がなければ何の意義もないと警告した」英ガーディアン紙はこの喜劇的な効果に焦点を絞り「安倍首相は21日にブエノスアイレスで記者団に対し、その他の参加国が米国の離脱後にTPPをいかに救うべきかについて議論していないことを認めた。TPPを支持する安倍首相は、トランプ氏に米国優先の保護主義を捨てさせようとする最近の試みに失敗したようだ。安倍首相は先週、外国首脳として初めてトランプ氏と会談した際に、TPPを重要な議題としていた。両氏は90分の会談の内容を明かさなかったが、安倍首相はこの機を借りてトランプ氏に大統領選中の公約を変え、TPPから離脱しないよう説得した可能性がある。トランプ氏のTPP離脱の決意は、安倍首相に恐怖を与える」と報じた。
22日早朝に福島県沖でM7.4の地震が発生したが、日本のツイッターではトランプ氏の発言こそが大地震だと投稿された。「どうやら安倍首相とトランプ氏の間には、何の親交もないようだ」菅義偉内閣官房長官は同日の記者会見で、トランプ氏の最新の発言に関する論評を控えた。22日付朝日新聞によると、日本最大野党・民進党の長山井和国会対策委員長は、「トランプ氏がTPP離脱の方針を表明し、TPPは事実上発効しなくなった。安倍政権は国会でTPP承認を強行推進したが、その意義が根本的に失われた」と表明した。時事通信によると、安倍政権と自民党は国会でTPP法案を可決する姿勢を崩しておらず、今後すべての機会を利用しトランプ氏に翻意を促すという。
冷水を浴びせられたのは、安倍首相だけではない。22日付シンガポール紙は「トランプ氏はTPPに致命的な一撃を与えた。これまでAPEC加盟国の数人の首脳が、トランプ氏が考えを変えることに期待すると表明していた。シンガポールのリー・シェンロン首相は以前、来年の年初にTPPを承認することで同協定の効力を維持すると表明し、TPPが米国を含む12の参加国に利益をもたらすことを強調した」と伝えた。
BBCは22日、トランプ氏の発言に対してマレーシアのナジブ首相が「民主的な選挙によって選出された米国の次期指導者であるトランプ氏には、自身の判断に基づき方針を決める権利がある」と反応したと伝えた。
近年、南中国海問題でいざこざを起こしていた豪州が、焦りを表面化させている。22日付豪ジ・アドバタイザー紙は「首相はTPPを維持、トランプ氏は離脱」と題する社説で、「ターンブル首相の2万5000キロにも及ぶ南米の旅が、無駄になったようだ。首相は今回、TPPの支持を強めようとしていた」と論じた。豪メディアによると、ターンブル首相は20日、トランプ氏が考えを変えることを楽観視していると表明した。米国は最終的にTPPを、現在の形式ではなく別の形式によって受け入れるというのだ。ターンブル首相は22日、豪州はTPPを推進し続けると述べた。
オーストラリア経済新聞は「トランプ氏の発言で、アジア全体及び米国のエコノミストと政治家が焦りを見せた。キャンベラのオーストラリア労働党は、政府にTPP推進を停止するよう呼びかけている。豪貿易相は中国もしくはインドネシアを含む、異なるTPPをめぐる交渉を開始することを示唆した」と伝えた。
「中国網日本語版（チャイナネット）」 2016年11月23日
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