防衛大学と防衛医科大学は日本全国の大学が参加する学術系のネットワークにも入っており、今回はこれを経由して攻撃されたもようだ。 DIIはインターネットに接続可能な「部外系システム」と、関係者が内部情報をやり取りする「部内系システム」に分かれている。電子メールを通じたコンピューターウイルスの侵入などを防ぐため、二つのシステムは分離して運用されている。
ただ、個々のパソコンは両方のシステムに接続し、切り替えながら利用する仕組みで、切り離しは完全ではなかった。ハッカーはこのシステムを不正利用し、攻撃を行ったとみられる。
サイバー攻撃とは、政府機関や企業などの情報通信ネットワークに不正アクセスし、機密情報窃取やデータ破壊などを行うこと。電子メールを通じてウイルスを送り、被害パソコンを遠隔操作する手法が多い。また、大量のデータをサーバに送って負荷をかけ、ウェブサイトをダウンさせる手法もある。日本では2011年に国内の防衛産業を狙った大規模なサイバー攻撃が相次ぎ、セキュリティ対策を進める契機となった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月28日