日本が内向き志向に、狭隘なナショナリズムが台頭

日本が内向き志向に、狭隘なナショナリズムが台頭。

タグ: 内向き志向 ナショナリズム

発信時間: 2017-03-16 13:53:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

外交面で、戦後日本は戦前の自国中心の拡張路線を見直し、日米同盟を軸とする国際協調に転じた。ただし経済政策では国内産業を保護するため、外資の日本市場進出の制限といった内向き志向の政策を進めた。これらの政策は発展途上国の段階で一定の効果を発揮したが、すぐに他国から批判を浴びた。80年代の日米貿易摩擦がその例だ。

高度成長を終え安定成長期に入ると、日本は目標を失っていった。その結果、内向き志向がさらに強まった。バブル崩壊後、日本経済は低迷した。不況から抜け出すためさまざまな議論がなされたが、内向き志向の影響により、現在の国際情勢と世界経済の流れを見据え、日本の今後の明確な目標を打ち立てることができなかった。

上述した2つの例には、共通点がある。当時の日本は追い越す段階であり、自国にない技術と経験を外国から学ぶ必要があった。そのため当然ながら、内向き志向の制限を打破しなければならなかった。しかも国内社会の変革が急速に推進され、日本国民も改革が自分たちの暮らしに変化をもたらすことに期待し、開放に積極的になった。しかしこの段階が終わると、日本は政府も国民も目標を失い、内向き志向に回帰した。

不況と同時に内向き志向に陥る。この傾向には深刻な悪影響があり、日本は特に警戒が必要だ。戦前を例とすると、日本は1930年代に世界恐慌の影響で不況になり、多くの失業者が出た。当時の日本政府は、効果的な対策を打ち出せなかった。その当時、狭隘なナショナリズムが徐々に台頭し、アジア、ひいては世界で覇者になるという拡張主義の声が主流になった。戦争を回避する理性的な声が聞かれなくなった。

過去20−30年間に渡り、中国を含むアジア諸国が高度成長するなか、日本経済は「失われた20年」で停滞を続けた。この時期に日本はアジアの大国と強調するナショナリズムが台頭し、政治大国になり「昔の日本」に戻るといった声が聞かれるようになった。内向き志向が、激化を続けた。

日本が先進国という事実を変えることはできず、日本はアジアと世界で重要な力を発揮している。しかし現在の日本は確かに、活力ある社会ではない。今やアジアと世界の状況は以前と異なる。日本は内向き志向に陥るのではなく、現在の立ち位置をはっきり認識し、これを出発点とし、今後どのよな国になるべきかを考えなければならない。(筆者:吉田陽介)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年3月20日

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