「東海」「日本海」の表記争いが示す日韓同盟の距離

「東海」「日本海」の表記争いが示す日韓同盟の距離。

タグ: 海域 歴史 文化 

発信時間: 2017-04-27 10:31:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

当事国間の争いはヒートアップしているが、この問題に対する国際社会の注目度はそれほど高くない。ただこのために不幸にもとばっちりを受けている国もある。例えば中国はかつて、韓国国内の関連活動の抗議対象となった。2008年の北京五輪大会の閉幕式では世界地図のイメージが出現したが、この地図で使われていたのが「東海」ではなく「日本海」の英語表記だったことから、韓国のネットユーザーらの怒りを買った。中国への反発は民間にとどまらず、韓国外交通商部の副報道官も、「東海の併記問題は独島の標記問題とは異なる。五輪閉幕式でのこのような標記はとりわけ、国際社会でマイナスの影響を及ぼしかねない。これについては適切なルートを通じて我が国の政府の立場を表明する方針だ」と語った。

中国の学者である私としては、「東海」という呼称は、中国語では「東中国海」(Eastern China Sea)を指し、中国ではすでに特定の意義を含む語となっていると考える。韓国の「東海」という主張が受け入れられれば、中国の関連する呼称は調整を迫られるだろう。だがこれは、中国の東中国海にける対日政策には直接の影響をもたらすものではない。また韓国も、中国の「黄海」という名称を「西海」に改めるようにとの主張をまだ正式に中国に提出してはいない。そのため韓日のこの問題における争いは現段階では中国にとっては大きな意義はない。

現在の東アジアの情勢において、韓日の争いは、一つの大問題を示している。歴史と民族感情という角度から見れば、韓日には、多くの非常に具体的な問題において埋めがたい溝があるということだ。米国はこれまで、米日韓3カ国の軍事同盟を作り、米国のアジア太平洋における影響力を強化しようとして来た。だが外部の多くの人にとっては問題とはなり得ないような問題が、日韓両国が本当の全面的な相互信頼を形成するのを難しくしている。だがこうした高度な相互信頼こそ、日韓軍事同盟に必要なものだ。東アジアの盟友の歴史文化を謙虚になって本当に理解・同情することができないことが、域外国家である米国が今になっても、日韓を操って中国を包囲するという夢を実現できない原因の一つとなっているのだろう。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年4月27日

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