アジアの先進国である日本には長い間、お金持ちのイメージがあった。だがここ30年、日本経済はデフレに苦しみ、安倍政権は消費刺激策を繰り返し打ち出したが、その効果はわずかにとどまった。最新の調査によると、日本の成人が毎月自由に使える小遣いは今年、再び減少した。日本人は、想像されるほどお金持ちではないようだ。
時事通信の1日の報道によると、日本の成人の小遣いの平均月額は昨年から4421円と大幅に減少し、現在は2万5082円(100円は約6.16元)にすぎない。2007年に調査が始まって以来、成人の小遣いは最も少なくなった。
2万5082円とはどのような感覚なのだろうか。記者の居住地から成田空港までの距離は77kmで、渋滞がなければ、タクシーは片道で2万7千円前後かかる。記者が契約しているソフトバンクの携帯電話は、通話無制限、通信量5GB、無料メッセージなしのプランで、超過料金のない状況でも月に1万928円かかる。160mlのSK-IIフェイシャルトリートメントエッセンスの日本での売値は1万8360円である。どのような角度から見ても、2万5千円の小遣いは多いとは言えない。
調査によると、小遣いの面では、日本の男女格差はとても大きい。家庭の男性の毎月の小遣いは平均3万1764円であるのに対し、女性は1万8424円にすぎない。このような差異が現れるのは、かなり多くの日本の家庭では、男性が外で仕事をし、女性が家で家事と子どもの面倒を見るが、男性の昼食や交際費用も毎月の多いとは言えない小遣いに含まれているからだ。
サラリーマン客を呼び込むため、「ワンコイン」で昼食を済ませられることを売りにしたファストフード店も増えている。日本で一番高い硬貨は500円硬貨(約31元)だ。物価がそもそも高い日本で、500円でサラリーマンのお腹をいっぱいにさせるのは簡単なことではない。そのため多くの店舗は、ご飯や麺の無料のおかわりサービスを打ち出している。つまりラーメンを頼んでお腹がいっぱいにならない客には、白いご飯か麺のおかわりを店が無料で提供する。ご飯または麺をスープに入れて食べる。中国人が日本でラーメンを食べて、スープが塩辛すぎると感じるのはそのためだ。塩辛い麺のスープに、客をお腹いっぱいにしようという店の配慮が隠されていることを知る人は少ない。