日本の安倍晋三首相は30日の参院法務委員会で、20年以上前に加計学園の役員を務め、年報酬14万円を受け取っていたと明かした。
安倍首相は現在、友人が代表を務める学校法人に「青信号」を出したというスキャンダルに巻き込まれている。日本メディアによると、安倍首相の友人が理事長を務める加計学園が、「国家戦略特区」を利用した獣医学部新設を計画し、関連手続き中に首相からの配慮を受けた疑いがある。
報酬受取を認める
安倍首相は30日、1993年に衆院選で初当選を果たしてから、加計学園から数年に渡り報酬を受けていたと述べた。
「当選した当初に数年間、監査かそうしたものを務めた」「はるか昔のことだ」
日本メディアの報道によると、政府は50年以上に渡り獣医学部の新設を認めていない。加計学園は今年1月に「国家戦略特区」制度により、愛媛県今治市での獣医学部新設を認められた。今治市議会は3月に関連議案を可決し、加計学園に建設用地を無償提供し、最高96億円の建設補助を支給することを決定した。
加計学園の加計孝太郎理事長は、安倍首相の古い友人だ。安倍首相は加計学園の獣医学部新設について、加計理事長から相談されたことはなく、学園側に「便宜」を図ったこともないと話していた。
菅義偉内閣官房長官は30日の記者会見で、安倍首相が加計学園の役員を務めた経歴には「問題はない」と強調した。
「首相がある学校の役員になり報酬を得ていたことに、何か問題はあるのか」
安倍首相が学校法人との関係でスキャンダルに陥ったのは、これが2回目だ。安倍夫妻は先ほど、森友学園の国有地取得問題に巻き込まれた。その主役である森友学園の籠池泰典理事長は今年3月に証人喚問を受け、安倍首相が昭恵氏を通じ100万円の寄付金を送り、「安倍晋三記念小学校」に資金援助したと証言した。また「政治の介入」により、政府から学校建設用の国有地を極めて低い価格で取得できたという。安倍政権は関係を否定し、双方の発言が食い違い、膠着状態に陥った。