AFP通信は6月30日、「日本は2030年に月上陸実現を計画中だ」と伝えた。日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)は同日、2030年頃に自国の宇宙飛行士を月に送り込む予定であることを同社に明かした。一部メディアによると、日本の新計画は、アジアの「宇宙競争」を激化させる可能性がある。
日本メディアは29日に、日本の月上陸計画を報じていた。共同通信によると、JAXAは28日に開かれた文部科学省の小委員会で、日本は独自で月上陸プロジェクトを推進するのではなく、2030年の月上陸を実現するため、米国が月の周回軌道に建設する新たな宇宙ステーション計画に参加すると報告した。
日本側は宇宙ステーション内で必要な水や空気の浄化装置や、放射線防護技術の開発なども担い、こうした貢献を通じて日本人を月面に送り込む予定だ。地球からステーションへの移動手段となる大型ロケットは、開発や運用費が膨大となるため、米航空宇宙局(NASA)が開発中の新型ロケット「SLS」を利用する。また日本は2019年度に月に送り込む計画の無人探査機「SLIM」の技術を活用し、宇宙飛行士がステーションと月を移動する離着陸機の開発を目指す。
共同通信によると、JAXAは2022年から無人機を地球から送り、月の資源探査にも着手する方針を示した。月には氷と水が存在すると考えられる。水素と酸素を作り、長期滞在や移動に不可欠な水やロケット燃料として利用し、技術により宇宙空間における国際的な競争力を高める。NHKによると、文部科学省は政府が来年3月までに、今後の宇宙探査の基本方針を示すと発表した。
AFP通信によると、日本が自国の宇宙飛行士を国際宇宙ステーション以外の場所に送り込むと発表したのは、これが初めてだ。中国とインドが宇宙事業を展開するなか、日本は月上陸計画を発表した。CNNによると、月上陸は一部のアジア諸国の宇宙探査の野心あふれる最新の目標で、宇宙での勢力と存在感をめぐる競争が激化しており、前世紀の冷戦時代の米ソの宇宙競争を想起させる。中国は昨年12月、2020年に火星ローバーを打ち上げ、近い将来に有人月上陸を実現すると発表した。インドは2018年上半期に2回目の無人月探査プロジェクトを実施する。日本の有人月上陸計画は、アジアの宇宙競争を加速させる見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月4日