苦しむ安倍氏、次に切れるカードは?
連立与党は依然として国会で多数の議席を占めており、安倍首相は多くの政治資源を握っている。しかし支持率の持続的な低下は、政権に圧力を形成している。そこで安倍首相は9日、8月上旬に内閣改造と自民党内の役員人事調整を行い、秋季臨時国会開幕前に新政権を発足すると表明した。
安倍首相は社会の公平という問題を、次の内閣の重要な施政方針にし、「誰もがチャンスを手にできる社会」の建設を強調する。
安倍首相は人事の大幅調整について、これまでの「骨組み」を維持すると表明した。日本メディアはこれについて、菅義偉内閣官房長官、麻生太郎副首相兼財務大臣の留任をほのめかしていると分析した。最近一連の問題で批判を浴びている稲田朋美防衛相、金田勝年法相などは交代となる見通しだ。
また消息筋によると、今回の内閣改造の「目玉」となる人物として、安倍首相は小泉純一郎元首相の次男、自民党のスター人物とされる小泉進次郎氏を登用する可能性がある。さらに政界引退を発表した日本維新の会の元代表、元大阪府知事の橋下徹氏を入閣させるという声もある。しかしこのタイミングでの入閣は、政治の大志を抱く小泉氏と橋下氏のイメージに悪影響を及ぼす可能性があり、両氏が入閣の要請に応じるかは未知数だ。
しかしどれほど騒ぎ立てようとも、今回の人事調整で支持率をどれほど取り戻せるかは不透明だ。安倍首相が初就任から1年もたたないうちに、閣僚が相次いでスキャンダルに巻き込まれ内閣が崩壊した前例もある。そのため支持率が低下を続けるこの時期の内閣改造には、より大きなリスクが潜む。新閣僚が再びスキャンダルに巻き込まれれば、安倍政権の基盤が大きく揺らぐことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月12日