日本がTPPを強行推進、地政学的ゲームを展開

日本がTPPを強行推進、地政学的ゲームを展開。

タグ: TPP 安倍政権

発信時間: 2017-07-17 09:25:22 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

それから、安倍政権がスキャンダルに陥っている。加計学園問題、東京都議選の惨敗、稲田朋美防衛相が自衛隊名義で投票を呼びかけたことによる政治危機などだ。最新の世論調査によると、安倍内閣の支持率は30%まで低下している。安倍首相は政治危機を乗り切るため、内閣改造のほか、TPP復活で有権者の視線をそらそうとしている。TPPの復活に希望が生まれれば、安倍政権にとって最大の成果になり、内閣は難関を乗り切れるだろう。さらには安倍首相は戦後で最も長命な首相になれるかもしれない。

地政学と経済の駆け引きにおいて、日本は上手い計算をしようとしている。今回のTPP強行推進も、安倍政権の念入りな計算の結果だ。復活させられなくても、日本が地域自由貿易を積極的に推進しようとしたというプラスのイメージを地域諸国に示し、米国に保護貿易主義という罪名をかぶせることができる。TPP強行推進が成功すれば、日本はTPPのリーダーとして地域貿易ルールの主導権を握ることができる。RCEP交渉で中国をけん制し、さらに米国と二国間貿易交渉を展開する能力をつけることができる。そのためTPP強行推進は、安倍内閣と日本政府にとって得でしかない。

客観的に見ると、残りの10カ国は米国のTPP離脱に失望しているが、日本の強行推進を楽観している。TPPは各国により多くの貿易・投資チャンスをもたらし、特に新たな経済周期において自国の貿易の競争力を高めることができる(それなりの代価は強いられるが)。そのため豪州とNZは日本と共に、TPPの基準を下げるのではなく、その他の参加国に交渉の成果を守らせ、早期発効させようとしている。しかしマレーシアやベトナムが譲歩した条件は、米国市場の開放だった。米国の離脱により、彼らは関連基準の引き下げについて議論しようとしている。日本が米国のような(トランプ大統領が米国にとって不公平とみなしたような)譲歩をするのでなければ、再交渉は長い過程をへることになるだろう。

TPPの結果がどうあれ、中国はこれを重視するべきだ。地域最大の経済体として、地域自由貿易交渉により積極的に参与し、特にRCEPの交渉を加速させなければならない。さもなければ、米国不在のTPPは、同じく中国の貿易の権利を損ねることになる。トランプ大統領は二国間貿易交渉を重視しているが、これも中国にとって参考になる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月17日

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