米誌『ナショナル・インタレスト』は7月10日、米国の国防・国家安全専門家のカイル溝上氏の『日本の変な航空機なしの空母』と題した文章を掲載した。
資料写真:護衛艦「いずも」と「ひゅうが」
各国の海軍が使用する艦船の中で、日本の艦船は関心を集めている。60年以上が経ち、日本は標準の長さの飛行甲板を持つ大型艦船及び広い空間の航空母艦を再び海軍の一部にできるようになった。ただ、海軍や航空母艦とは呼ばない。
日本はひゅうが型護衛艦やその姉妹艦の「いせ」、さらに大きい「いずも」など数隻のヘリコプター搭載護衛艦を保有している。どの艦船も航空母艦のようだが、政治と工事面を考慮し表面上は航空母艦と呼ばず、今後もそう呼ぶことはない。しかし需要があれば、日本は本当の空母を建造する可能性がある。
数十年にわたり、日本の海上自衛隊は海軍航空部隊の復活を模索している。海上自衛隊の主要任務は日本の海上航路を守ることであるため、空母、さらにはイギリス海軍のインヴィンシブル級航空母艦のような艦船が欲しいと思っている。日本の海軍計画者はこの目標を実現する長期戦略を制定した。
日本の海軍は大げさなほど艦船を大きくし、能力を備えていっている。「いずも」は満載排水量2万7500トン、長さ約800フィート(約243メートル)で、ヘリコプター搭載護衛艦であればそれほど大きい必要はない。これは日本が大きな艦船を建造し、固定翼機を搭載できる空母の建造の経験を積んでいることを暗示する。
日本が固定翼機を搭載できる空母を建造するとすれば、その空母をどのように使用するのか。琉球諸島と釣魚島の上空の防衛に使用する可能性が高い。その多くの地域は沖縄の空軍基地が支援する。しかし、1隻の空母(2隻、3隻かもしれないが)が数十機の飛行機を同時に飛ばせない限り、中国人民解放軍空軍と海軍航空部隊は数で日本海軍の空中資産を圧倒できる。
最後に、日本は本当の空母にかかる費用を負担できない。日本政府の負債額は経済規模の2倍に達している。日本の防衛予算が国内総生産に占める比率は1%で、その増加も遅い。
日本は岐路に立たされている。空母を建造する技術があり、米国の支援のもとで世界一優れた艦載機も得られる。しかし、日本にはこのような艦隊を結成できる戦略力がない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月17日