トランプ大統領は思ったことをすぐ口にし、しかも断言したがる人物だ。
トランプ大統領は19日、NYタイムズの独占インタビューを受けた際に、安倍昭恵氏が英語で「ハロー」も言えず、言語コミュニケーションに障害があると話した。トランプ大統領は先月のG20サミットの宴会での印象に基づき、このように発言した。宴会は1時間45分も続いたが、隣に座った昭恵氏は終始口を閉ざし話さず、トランプ大統領に気まずい思いをさせたのだ。
些細なことではあるが、物議をかもしている。トランプ大統領は勘違いしている、と指摘する声もある。昭恵氏は英語が話せないのではなく、わざと話さなかったが、これにはきっと別の理由があるのだろうというのだ。これは確かに、より信頼できる説だ。
昭恵氏は名門出身で、良好な教育を受けており、夫と共に頻繁に出国している。英語が話せないのではなく、話したくなかったというのが本当だろう。昭恵氏はトランプ大統領が何か話し、それを理解できず適切に回答できないことを恐れた可能性が高い。あるいはトランプ大統領と会話しなかったのは、英語に自信がないから話さない方が良いと感じたからかもしれない。
日本では身分のある人でも英語が下手で、リーディングの能力は高いが会話できないことが一般的だ。馬鹿げた話ではあるが、これは個人の問題ではなく、生理的・歴史的な原因がある。筆者は数年前に短い文章の中で、この奇妙な現象について論じたことがある。
先進国とG7のメンバーである日本で、英語が話せる人がなぜこれほど少ないのだろうか。日本を訪問したことがあり、英語を理解できる中国人ならば、みなこのような疑問を持ち帰ることだろう。