共同通信は27日、日本の稲田朋美防衛相が辞任する意向を固めたと伝えた。防衛省の日常的な実務と管理を担当する黒江哲郎事務次官も辞任を表明した。岡部俊哉陸上幕僚長も、首相官邸に辞表を提出した。
日本の3大軍事高官が同時に辞任を発表したのは、防衛省の日報隠蔽問題が原因だ。一部メディアは本件を、防衛省の「大地震」と称している。日本最大野党・民進党の蓮舫代表も同日、国会の記者会見で代表辞任を発表した。
安倍首相は来週の8月3日に内閣改造を予定しており、稲田氏はすでに交代のリストに上がっている。情報によると、安倍首相は小野寺五典前防衛相を起用し、その経験により大局の安定化を図り、問題の拡大を回避しようとしている。小野寺氏は安倍首相が2012年末に再任した際に入閣し、防衛相に就任し、2014年9月に江渡聡徳氏にバトンタッチした。小野寺氏は現在、自民党政務調査会長代理に就任している。小野寺氏は政策面で、改憲と安保法制改革の推進、日米同盟の強化に傾斜し、中国を軍事・安全の脅威としていた。釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題でも、中国に強硬な態度を示していた。
共同通信によると、閣僚辞任は第2次政権発足以降6人目。第3次政権では、今年4月に失言で復興相を辞めた今村雅弘氏に続き4人目となる。内閣支持率が低下するなか、これは安倍政権をさらに追い詰める。民進党などの野党は、安倍首相の任命責任を追及している。
日本最大野党の民進党の代表も同日、辞任を発表した。共同通信によると、民進党は27日の昼に国会で臨時高官会議を開いた。その後、蓮舫代表が記者会見で辞任を発表した。蓮舫氏は記者会見で「単なる人事の問題ではなく、自分を見つめ直す必要がある」と述べた。民進党の野田佳彦幹事長も25日、両院議員懇談会で辞任を表明していた。
民進党高官の辞任は、今年7月の東京都議選の惨敗が主因と分析されている。当選は5人のみで、旧民主党時代を含め過去最低記録となった。民進党内では蓮舫氏の辞任、党の再編・解散を求める声が上がっている。朝日新聞によると、蓮舫氏は代表を辞任すると同時に、党内で新たな代表を早期選出し、党内の混乱を避けようとしている。蓮舫氏は推薦者を明言するつもりはないという。旧民主党政権の前原誠司元外相、枝野幸男元内閣官房長官が後継者になると噂されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月28日