日本の安倍晋三首相は3日に大掛かりな内閣改造と党内人事に取り組み、支持率低下の流れを変えようとした。元衆議院議長で有名な「知中派」である河野洋平氏の息子、河野太郎氏が岸田文雄氏の後を継ぎ外相に就任した。これは対中政策を変えようとする安倍首相の意志を示しているようだ。
河野洋平氏は知中派だが、河野太郎氏が中国に親しい態度をとるとは限らないと分析されている。この「親子継承」という考えで、安倍首相が対中関係を大幅に改善し、さらには友好的な姿勢を示そうとしているとすれば、こじつけになる。今後は日本側が対中友好を着実に行動に移せるかを観察しなければならない。
中国社会科学院日本研究所外交室の呂耀東主任は「安倍首相は岸田氏を引き止めようとしていた。岸田氏が離れ、党内2位の派閥である麻生派の河野太郎氏を外相に起用したのは、党内の各派閥の安定を維持し、彼らの支持を得ることで、今秋の臨時国会で憲法改正案を提出する基盤を固めるためだ」と分析した。
「内閣で危機が生じるほど、安倍首相は政治的な動きを早めるかもしれない。首相の座を維持できないと知れば、自分の政治の理想を一気に掲げ、改憲を加速しようとするからだ。自分の政治目的を達成するため、先に党内の各派閥の関係を調整しなければならない」
国際関係学院日本語学科の紀暁晶准教授は「河野太郎氏は政治の名門出身で、明らかな親米派だ。安倍首相が外相に起用したのは、日米同盟を強化し、自身の政権運営の地位を安定化させるためだ。また河野氏は積極的な改憲派でもある。安倍首相の今回の内閣改造は、低下する支持率の回復を短期的な目標としているが、今後の改憲の地ならしもしようとしている」と指摘した。