日本内閣府は1日、政府原子力委員会に対し、日本が国内外で保有するプルトニウムの総量が2016年末までに前年から約1トン減少し、約46.9トンとなったと報告した。日本共同通信社の1日の報道によると、本のプルトニウム総量は2012年末以来初めて減少したが、このうち核分裂が実現できるものは依然として31.1トンに達する。
報道によると、プルトニウムは、原子力発電所の使用済み核燃料を再処理して取り出される。日本の保管目的は、原子力発電所の燃料の循環使用とされているが、プルトニウムは核兵器の製造にも使えることから、すべてを消費できる見通しのないまま保有量が増加し続ける状况には、国際社会の懸念が高まっている。
今回の減少の主要原因は、プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を利用するプルサーマル発電の日本関西電力高浜原発3、4号機の再稼働にある。だがプルサーマル発電が今後、その他の原発で推進されるかは不透明で、プルトニウムの使用計画の目処は立っていない。
原子力委員会の岡芳明委員長は、「保有量は今後も上下動を続けていくと見られるが、重要なのは、長期的に視点から見て保有量を減少させ、状況を詳しく説明することだ」と述べている。
報告によると、約46.9トンのうち国内の保管量は約9.8トン。英国とフランスに委託して再処理した保管量は前年と横ばいの37.1トン。
日本国内での保管量のうち、高浜3、4号機の運転では約904キログラムが使われた。331キログラムは研究用として米国に返還された。また国際原子能機関(IAEA)が2016年9月に指針を変更し、高速増殖原型炉「もんじゅ」で未使用の燃料も報告対象としたため、新たに251キログラムの保有量が加わっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月5日