日本の安倍晋三首相は13日から15日にかけてインドを訪問する。安倍首相はインドのナレンドラ・モディ首相に付き添われ高速鉄道の定礎式に出席し、日印首脳会談を開く。
安倍氏は首相として4度目のインド訪問となる。2006年に初就任を果たすと、安倍首相は経済協力の強化を手段とし、日印軍事協力を掘り下げてきた。日本メディアは「現在の国際情勢のもと、安倍首相のインド訪問は両国の防衛分野、特に海上安保分野の協力をさらに掘り下げることになる」と伝えた。
【高速鉄道をPR】
安倍首相とモディ首相の誕生日はいずれも9月。日本経済新聞は、モディ首相が両氏の「誕生月」に、安倍首相を高速鉄道の定礎式に招こうとしていると伝えた。
2015年12月、安倍首相にとって3回目のインド訪問で、双方はムンバイとグジャラート州主要都市のアーメダバードを結ぶ高速鉄道に、日本の新幹線を採用することを決定した。グジャラート州は日印経済協力プロジェクトが集中している州で、多くの日本企業が集まっている。安倍首相は今回、主にグジャラート州を訪問する。
同鉄道の全長は505.8キロで、12駅を建設予定。総工費は1兆8000億円で、うち1兆円は日本側からの円借款。新幹線の輸出は2例目で、2018年に正式に着工され、2023年に竣工する見通し。
日印協会理事長、前駐インド特命全権大使の平林博氏は8日、『日経ビジネス』で「日本側は両首脳の高速鉄道共同視察を、日本の新幹線協力を日印両国国民及び世界各国に対しPRする好機としている。ムンバイ〜アーメダバード間の計画がうまくいけば、ほかの路線にも日本の新幹線方式が採用される可能性が高い」と指摘した。
旅客輸送のほか、日印は貨物輸送鉄道の建設でも協力を展開している。建設推進中のデリー〜ムンバイ間の全長150キロの貨物輸送鉄道は、「インド経済の大動脈」の一つとされている。日本の双日株式会社とインド最大のゼネコンのL&Tなどが共同施工。双日はさらに同路線の関連電力施設の建設を担当する。
【軍事協力】
朝日新聞によると、安倍首相はモディ首相との会談で、日印防衛部門及び海上安保部門の協力の強化を再確認する。双方は武器の研究開発など、軍事技術の協力をさらに強化するものとみられる。
安倍首相のインド訪問の数日前、インドのジャイトリー国防大臣兼財政大臣が訪日し、安倍首相や小野寺五典防衛大臣と会談した。ジャイトリー氏は会談中、日本のP-1対潜哨戒機が2018年の米印日「マラバール」海上合同演習に参加することに同意した。双方は自衛隊とインド軍の合同訓練を強化し、防衛協力を推進することで一致した。
インド政府は自国での潜水艦、戦闘機、ヘリを製造し、自国の国防産業を発展させ、外国の武器装備品への依存を減らすことを目指してきた。インドは先ほど日本側に、インドへの潜水艦輸出を提案していた。日本は武器輸出解禁後、潜水艦を含む防衛装備品のインドとの共同開発を前向きに検討している。
インドは日本の技術を利用し国防装備品のアップグレードを実現する必要があり、日本はアジア太平洋の一部の問題でインドの応援を受けようとしている。双方にそれぞれの需要があると見られている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月13日