日本政府が真相を意図的に隠蔽し、教科書の中で歴史を歪曲し書き換えていることから、今の人々(特に若者)は日本政府の加害の歴史を十分に認識していない。海南島近現代史研究会の会員である竹本氏は「大阪国際平和センターは展覧会を通じ、子供たちが戦争中の被害と加害の歴史を全面的に学習・理解できる場所だった。しかし安倍政権は発足以来、侵略戦争と植民地の占領の歴史をひた隠しにしている。そもそも不十分だった加害の歴史の展示品が、すでにすべて撤去されている」と述べた。
海南島近現代史研究会の会員の齋藤日出治氏は「日本人の歪んだ認識によれば、戦争の歴史は被害の歴史だ。日本人は原爆や空襲を覚えており、8月15日になるとこの被害の経歴を思い出す」と指摘した。
「日本人は自分たちが被害の歴史から立ち直ったことばかりに言及し、70年以上に渡りかつての加害の事実を隠し続けている」
佐藤氏らは、教育が著しく歪められた現状下、海南島の侵略の歴史を含む日本の加害の歴史を、若者たちに教えるべきだと考えている。力は限定的だが、市民運動により日本政府に抗議を続け、多くの人に真の歴史を語り伝えるという。
佐藤氏は「日本では現在、さまざまな市民団体が色々な活動を展開し、各自の見地から若者にこの歴史を伝えている。政府の圧力を受け、若者がこの歴史を知るチャンスは少ないが、まったくないわけではない。チャンスは少ないが、希望はある」と話した。
佐藤氏ら学者は長年に渡り、歴史の真相を復元し伝え、中日などの民間交流を深めるため努力してきた。佐藤氏は日本と中国などのアジア諸国との関係発展について「日本政府はまず過去の侵略の事実を認め、真の責任者をはっきりさせ、被害者に賠償するべきだ。これができなければ、日本はアジア諸国の人々と真の信頼関係を構築できない。まず歴史を認めるべきであり、これが一歩目だ」と強調した。
日本は1939年に海南島を占領し、東南アジアなどを侵略する軍事拠点にした。日本政府・軍隊・企業は海南島で軍事施設を建設し、資源を略奪し、慰安婦を強制連行した。さらには現地人の抵抗を押さえつけるため、「三光作戦」を断行し、驚くべき多くの惨事を引き起こした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月20日