「核の傘」、半信半疑の日韓
米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)の5日の記事によると、米海軍太平洋艦隊司令官のスコット・スウィフト氏は「朝鮮の一連のミサイル・核実験活動により、米国の日韓などの同盟国との関係がより緊密になっており、朝鮮が願う分裂には陥っていない。米国は空母配備を含む、朝鮮半島への戦略資源のさらなる投入について開放的な態度を持つ」と発言した。
金教授は「米国は朝鮮がレッドライン、すなわち国家安全を越えていないと考えている。ひとたびこのレッドラインが越えられれば、米国は政策を大幅に転換する可能性がある。日韓に『核の傘』を100%提供することはありえない。米国の国家安全に影響が生じれば、米国は危機管理のため半島から撤退する。そうなれば日韓は安全の苦境に陥るだろう」と指摘した。
韓国の聯合ニュースは6日、朝鮮に対して通常兵器・核兵器による全面的な抑止力を発揮すると、米国が韓国と日本に保証したと伝えた。韓国国防部によると、米国は地域の主要同盟国に対する「堅固」な安全の約束を繰り返した。また軍事力を含むすべての必要な手段を講じ、日韓の「揺るぎなき」安全の約束を実現すると表明したという。
米国は日韓をなだめているが、効果は限定的のようだ。孟准教授は「現状を見る限り、日韓の米国への信頼に揺らぎが生じている。両国の国内で、朝鮮の核問題について異なる声が上がり、この傾向を反映している。3カ国には安全の信頼問題がある。3カ国間の相互信頼は他国よりも強く、同盟は表面的には堅固に見えるが、米国は実際には日韓の安全を約束できない。また米国の限定的な対処により、日韓は自信を失っている」と分析した。
米日韓は今や六カ国協議という枠組みを捨て、三角同盟を形成した。短期的に見ると、この3カ国の同盟関係の強化が必然的な流れとなる。しかしエスカレートする朝鮮半島情勢について今最もすべきことは、周辺諸国が着席し朝鮮の核問題を平和的に解決する案を策定し、安全協力の対話枠組みを構築し、半島問題のさらなる激化とエスカレートを回避することだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月21日