(4)歴史問題は13億人あまりの中国人の感情に関わる
○アジア太平洋経済協力(APEC)会議非公式首脳会議での、安倍首相との会談における発言
時間:2014年11月10日
場所:北京
習近平国家主席は10日、北京の人民大会堂で、日本側の要求を受け、アジア太平洋経済協力(APEC)会議非公式首脳会議に参加するため中国を訪問中の日本の安倍晋三首相と会談した。
習主席は、「中日は隣国同士であり、両国関係の安定的で健全な発展は、両国国民の根本的な利益に合致し、国際社会の期待に合致するものだ。中国政府は一貫して対日関係を重視しており、中日間の4つの政治文書を基礎として、『歴史を鑑とし、未来に向かう』との精神に基づいて、中日関係の前向きな発展を推進することを主張してきた」と述べた。
習主席は、「ここ2年間に、中日関係に出現した大きな困難の理非曲直は明らかだ。双方は中日関係の処理と改善で4つの原則・共通認識を発表しており、日本が共通認識の精神に着実に基づいて関連の問題を適切に処理することを願う。歴史問題は13億人を超える中国国民の感情に関わることであり、この地域の平和、安定、発展という大局に関わることであり、日本は中日二国間の政治文書や『村山談話』などの歴代内閣が発表した約束を固く遵守しなければ、アジアの隣国とともに未来に向けた友好関係を発展させることはできない」と指摘した。
また習主席は、「安定的で健全な中日関係を構築するには、時代の進歩の流れに順応することが必要だ。日本が引き続き平和発展の道を歩み、慎重な軍事政策、安全保障政策を採用し、隣国との相互信頼の増進にプラスになることをたくさん行い、地域の平和と安定の維持に建設的な役割を果たすことを願う」と述べた。
安倍首相は、「中国の平和発展は日本にとって、世界にとって最も重要なチャンスだ。日本は双方が達成した4つの原則・共通認識の内容を実施し、関連の問題を適切に処理し、ここを出発点として、日中の戦略的互恵関係の改善と発展を推進していきたい。日本は引き続き平和発展の道を歩むことを決意し、現在の内閣は引き続き歴代内閣の歴史問題における認識を堅持していく。日本は中国によるAPEC非公式首脳会議の開催が成功するよう応援する」と述べた。(編集KS)