中国はより厳しい省エネ・排出削減政策を制定し、「ダブルポイント」実施やガソリン車の販売停止などの政策実施の日程が決まるにつれ、各自動車メーカーも中国業務の調整を進めている。フォルクスワーゲンやフォードなどは提携などで対応し、日系ブランドも電気自動車の中国で生産を加速化している。
ホンダは東軟と提携
ホンダは9月11日、中国の合弁汽車である東風本田汽車と広汽本田汽車と2018年に中国で発売する電気自動車を共同開発すると発表した。東風本田と広汽本田の工場でそれぞれ電気自動車を生産し、2社の販売ルートを使って販売するという。ホンダ中国の水野泰秀部長は、「中国はIT、車載システム、通信などの技術分野において世界をリードし始めている」と述べた。ホンダは新たな自動車市場改革に対応するため、電気自動車の開発体制を大幅に強化している。日進月歩の中国市場で、ホンダは中国トップクラスのITソリューション・サービス会社の東軟集団と提携し、電気自動車のバッテリー管理技術、車両データのクラウド管理、スマートカー用通信機器などのコア技術を共同開発する。ホンダは2018年に中国市場向けに広汽本田、東風本田と本田技研が共同開発した電気自動車を開発し、合弁会社のブランドで販売する計画。
日産は中国向け電気自動車を開発
ホンダだけでなく、日産やトヨタも電気自動車プロジェクトの実施に動いている。日産は中国で電気自動車を販売する唯一の日本大手企業である。初代「リーフ」は2014年に中国に進出し、啓辰ブランドで国産化し「啓辰晨風」に改名し、中国市場での大量のデータと経験の蓄積に貢献した。
日産は9月6日、東京で新型リーフの世界初公開イベントを行った。イベントで、日産の役員は、「日産が電気自動車分野で力を発揮し、明確な戦略ができることを望んでいる」と述べた。日産は、中国の中小型・ハイエンドの電気自動車市場に布陣を敷く考えである。日産傘下の高級ブランドであるインフィニティも将来的に電気自動車を中国で国産化する。また、中小型市場について、日産は新型リーフを中国で販売しないと表明したが、新型リーフを基にした中国市場に適した車種を東風集団と共同開発し、2018年または19年に発売する計画。日産の中国の合弁会社である東風日産の関係者は、東風日産は中国人消費者の嗜好とニーズに合わせた車種を開発し、東風日産傘下で販売すると明かした。
トヨタは電気自動車戦略を加速化
トヨタも中国での電気自動車戦略を加速化するとみられる。トヨタは、2018年に一汽豊田と広汽豊田を通じてプラグイン式ハイブリッドカーを現地生産すると表明。しかし、電気自動車の開発については保守的である。中国の合弁会社である一汽豊田と広汽豊田は、2013年と14年に新エネルギー車に力を入れる合弁ブランド「朗世」と「領志」を立ち上げたが、まだ電気自動車を発売しておらず、国内の大型モーターショーに出展したのもコンセプトカーばかりである。中国のガソリン車販売停止の政策がはっきりすれば、トヨタは電気自動車の中国国産化を加速化するに違いない。最新の情報によると、トヨタは2019年に中国で電気SUV車を量産化することを検討している。また、水素で動く燃料電池自動車(FCV)を次世代のエコカーの柱とし、早くて10月に中国で実証実験を行う。トヨタの燃料電池自動車「MIRAI」は日本で販売されており、北京モーターショーにも出展された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月5日