神戸製鋼偽装事件 日本の製造業はなぜ「堕落」したか

神戸製鋼偽装事件 日本の製造業はなぜ「堕落」したか。これに関わる製品には、アルミニウム製部品1.93万トン、銅製品2200トン、アルミニウム鍛造品1万9400件が含まれ、アルミニウム・銅業務の年間販売額の約4%を占めた…

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発信時間:2017-10-18 21:30:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

スキャンダル続出のメイド・イン・ジャパン

 神戸製鋼所の事件は例外ではない。「メイド・イン・ジャパン」は最近、スキャンダルが続出している。自動車大手の日産は、出荷前の完成検査で、無資格者を大量に使用して出荷検査手続きをごまかしていた。三菱とスズキは、自動車の燃費測定データを改ざんしていた。日本の自動車部品メーカーのタカタは、エアバッグの品質の欠陥を隠していた問題から、今年6月に破綻申請をしている。

 「メイド・イン・ジャパン」は長期にわたって、その精巧さと高い品質で世界に知られて来た。「日本の便器を行列をなして買う」というニュースが中国メディアでは一時話題となったし、「壊れないトヨタ」は世界のドライバーが認める長年の評判となっている。次々と明らかになる日本企業の偽装事件は業界を震撼させている。「メイド・イン・ジャパン」はどうしてしまったのだろうか。

 長期にわたって日本企業を研究する上海対外経貿大学日本経済研究センター主任の陳子雷氏によると、「メイド・イン・ジャパン」の名声は高いが、製品データや生産日の改ざんといった生産管理上の問題はこれまでも存在し続けてきた。「情報化の時代に入り、日本社会も変化し、こうした問題も暴露されやすくなっている。日本企業もほかの企業と大した違いはなく、評判と名声によって隠れていただけだ」

 日本現代文化研究所主任研究員の呉保寧氏は、上流企業に対する下流企業のコスト引き下げの要求がますます高くなっていることが原因だと指摘する。また一方で、企業内部では利益や収入の確保が強調され、社会的責任が無視される。両者の関係のバランスを取るには、利益の調整が必要となる。

 『中国経済週刊』記者は、これまでに明らかになった多くの偽装事件を整理した。これによると、事件にかかわった日本企業はいずれも、「内部管理、上層部の品行、業績圧力」などの原因を挙げている。だがこれほど多くの日本製造業を代表する企業から、改ざんや偽装、隠蔽、虚偽報告などの重大なスキャンダルが出現していることは、日本の経済社会の発展におけるより深いレベルの危機を示している。

 米誌フォーチュンの500社番付からも、日本企業が全体として没落しつつあることがわかる。1996年にはトップ500社にランクインした日本企業は99社に達し、米国とほ肩を並べていた。2006年にはその数は70社に減り、2016年には52社を残すだけとなった。20年前と比べて、ランクインした日本企業の数は半分近くに激減した。

 中国現代国際関係研究院の劉軍紅研究員は、日本の製造業の「堕落」は、グローバル化の波の中で日本の経済環境が大きく変化していることの氷山の一角にすぎないと指摘する。劉研究員によると、日本のメーカーのターゲットは世界市場でのシェア獲得から資本収益率に変わり、コスト競争や収益競争が日本企業の新たな目標となった。今後、日本企業がいかにモデル転換し、日本経済がいかにアップグレードを実現するかは、日本が復興するか、沈没するかにかかわる重大な問題となる。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年10月18日


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