アフリカ東部ソマリア沖に出没する海賊を撲滅するため、日本の自衛隊はジブチ基地に部隊を派遣した。日本政府は今月、基地に隣接する土地を借り上げることで、ジブチ政府と合意した。これは事実上、基地拡大行為だ。自衛隊は海賊撲滅を目的としていたが、現在は海賊による犯罪行為が激減している。この着々と海外基地恒久化を推進するやり方には、疑問の声が集まっている。日本メディアが伝えた。
23日付東京新聞によると、海賊取締の最前線となっているアデン湾は、欧州・中東・アジアを結ぶシーレーンに位置する。完全に国連平和維持活動とは異なる「海上警備行動」として、日本は2009年に同海域に護衛艦とP-3C哨戒機の派遣を開始した。
ジブチ基地は2011年にジブチ国際空港付近に設置された。哨戒機の格納庫、司令部庁舎、隊員宿舎などがある。常駐人員は約170人。
小野寺五典防衛相は18日、今回3ヘクタールの土地を新たに借り上げる理由について「他国に借りられれば、日本の基地の安全と運営に影響が及ぶ」と説明した。同じくジブチで後方支援基地として使用される、中国初の海外基地へのけん制をほのめかした。統合幕僚監部の広報担当者は、自衛隊基地周辺は建築物が存在しない荒れ地であり、警備体制を強化する必要があると説明した。
しかし海賊撲滅の行動はほぼ終了している。2011年には海賊による襲撃事件が237件発生したが、2015年はゼロ、2016年も2件のみとなっている。このような状況でありながら、自衛隊派遣を続けることについて、同広報担当者は「ソマリアでは海賊を生む貧困などの原因が解消されていない」と話した。