日本政府が強引に進める沖縄新基地建設をめぐり、採石業者が前沖縄北方担当相の鶴保庸介氏の後援会長から1000万円以上の資金提供を求められていたことが、メディアへの証言で明らかになった。採石場はさらに鶴保氏への選挙支援を強制された。
鶴保氏は21日に首相官邸で菅義偉内閣官房長官と会談し、その後記者団に汚職を否定した。
【後援会長が賄賂を要求】
日本共産党の機関紙『しんぶん赤旗』の19日の記事によると、この鹿児島県内の採石業者は沖縄県の普天間基地が辺野古に移設されることを知ると、新基地に埋め立てに必要な石材の提供を計画した。
採石業者は2015年11月頃、「参議院議員鶴保庸介後援会 関西千年会 会長」と会った。後援会長は「鶴保と会うには10万円」と要求した。そこで採石業者はこの会長に「面会料、顧問料」などで1000万円以上の金を出し、高級車も無償貸与した。政治家との付き合いは初めてだったので、要求を断れなかったという。
2016年5月、後援会長が鶴保氏の選挙支援を要求した。参院選では一軒家を借り、社員も動員して約40日間、鶴保氏に随行するなどして応援した。関連経費は業者側が負担したが、鶴保氏の選挙運動費用収支報告書に記載はない。後援会長が採石業者に、運動員や選挙区内の有権者の飲食費を負担させた行為は、公職選挙法違反の疑いがある。