日本の政界では今年も「一強多弱」の構造に変化がない。アベノミクスは依然として大きく奏効していないが、安倍政権は周辺諸国の反対を顧みず軍備拡張し、日米同盟を強化している。表面的には安定しているが、裏側では古い問題が蓄積され、新たな問題が生じている。海外網が伝えた。
衆院解散・総選挙
安倍政権は今年で5年目となる。安倍首相は年初より、森友学園・加計学園の権力乱用のスキャンダルに巻き込まれ、支持率が急落し、就任以来で最大の政権運営の危機を迎えた。
苦境のなか生存を求めるため、安倍首相は9月末に衆院解散・総選挙を電撃発表した。野党が選挙前に分裂し、朝鮮半島情勢が緊張化し国民が安定を求めたことにより、安倍首相が率いる自公連立政権が選挙で圧勝を収めた。
安倍首相は表面的には解散・総選挙で国民の注意をそらし、自民党の実力を証明したように見える。しかし選挙の勝利は、多くの有権者の疑問を払拭していない。
振るわない経済
アベノミクスはこの1年間で、市場を救済できないことが証明された。量的緩和策、柔軟な財政政策、投資発展戦略はアベノミクスが誇りとする「3本の矢」だったが、今や安倍政権は矢を何本放っても経済を刺激することは困難だ。
社会保障費が拡大し、経済成長率が低迷し、政府の債務が膨らんでいる。日本経済には深い変化が生じており、大鉈を振るい改革しなければならない。しかし構造改革の不足により、日本経済は内的な成長の原動力を生み出せない。
アベノミクスは今年も貧富の格差を激しくしている。日経平均株価が高騰し、上場大企業全体の収益は過去最高に接近している。その一方で給与所得者の所得が増えておらず、内需が振るわない。一般人は経済成長を実感していない。