「日本とベトナムの関係は史上最良の時期にある」というのが、多くの専門家や学者に共通する見方だ。「過去30年、とりわけ21世紀に入ってから、日本とベトナムの関係は非常に親しく、急速な発展を遂げている」。ベトナム社会科学院の日本問題研究者であるファム・ホン・タイ氏は『環球時報』記者にこのように語った。ベトナムと日本は現在すでに、堅実な戦略パートナーシップを構築しており、その理由は「両国が多くの分野で戦略的な利益を共有できる」からだという。
ファム・ホン・タイ氏によると、ベトナム市場は経済面で日本にとって大きな魅力を持っており、日本はベトナムの優れた人材と広大な消費・投資市場を必要としている。またベトナムは東南アジアの入り口ともなり、ASEAN内でも高い影響力を持っている。日本とベトナムの関係の強化は、地域のその他の国との関係を固めることも後押しする。「ベトナムには重要な戦略的意義があることから、中国と日本は現在いずれも、ベトナムに対する政治面・経済面での影響力の向上をはかっている。競争は避けられない。ベトナムも、中国と日本との協力をとても重視している」。ファム・ホン・タイ氏によると、現在の状況を見る限り、ベトナムに対する影響は日本の方がいくらか強い。その大きな原因は「両国に領土争いがない」ことだ。
このベトナム人の日本問題専門家が『環球時報』記者に語ったところによると、ベトナム社会科学院には現在、日本を直接の研究対象とする学者が25人おり、このほかにも政治や経済、公共安全、社会、文化などさまざまな分野で日本にかかわる課題に取り組んでいる研究員がいる。「ベトナム社会科学院では、日本問題は、米国や中国などと同様に重要な研究分野とみなされている。日本がベトナムと重要な関係を持つ台頭国家だからだ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月12日