日本環境専門家:今後の中国における環境政策の展望

日本環境専門家:今後の中国における環境政策の展望。

タグ:中国 環境政策 展望

発信時間:2018-01-03 16:04:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 さらに、12月19日には、発電所を対象として、二酸化炭素全国排出量取引制度を立ち上げることが正式に発表された。筆者が今月参加した日中韓カーボンプライシングフォーラムでも中国で先行する制度に注目が集まったが、日本メディアが報じたように、気候変動対応分野では日中逆転現象が生じている。


  このように、最近の中国の環境政策の進展のスピードには、目を見張るものがある。今後の中国における環境政策の展開を展望する上で、第一に、地方での人材育成が鍵となる。中央政府がトップダウンで矢継ぎ早に決定する規制、市場メカニズム、司法制度といった新たな政策を実施するには、中国全土でその任に当たる豊富な人材が不可欠である。また、国内で人的資源と資金のバランスのとれた配分を行い、すべての地域が漏れなく環境改善を図ることができる体制を構築することが重要だ。


  さらに重要なのは、トップダウンの指示に依存するのではなく、市民や企業が自ら考え、自ら行動する仕組みを構築することが、長期的に持続可能な発展を実現する上で不可欠である。こうした仕組みづくりを支えるためには、環境教育を充実することが大事だ。例えば日本では、小学生が地元の汚水処理場やごみ焼却場を見学し、自分の生活と環境問題の関わりを実感する機会を持っている。日中間では、植林ボランティアや公害被害者の交流、企業のサプライチェーンの環境対策への両国NGOによる共同の働きかけなどが進められており、こうした交流が中国の環境市民社会の発展に資することを期待したい。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月3日





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