『日本経済新聞』の1月8日の報道によると、総務省所管の情報通信研究機構は次世代の超高速計算機の量子コンピュータでも解読困難な暗号技術を開発した。同技術は守りたい情報を特殊な数学の問題に置き換える仕組みで、既存の通信網などの暗号技術を置き換えて使用できる。この技術は次世代の暗号技術の国際標準の候補に選ばれ、IoTの基礎技術になり、オンライン取引などの機密性保護で重要な役割を果たす。
既存の暗号技術はクレジットカード情報の送信やパスポートの偽造防止などに使用され、コンピュータの素因数分解で安全性維持に一定の時間がかかっていた。素因数分解を得意とする量子コンピュータを応用できれば、暗号技術を解読しやすくなるとの見方がされている。
今回開発された新型の暗号技術は一定の規律でパスワードやクレジットカードの番号などの守りたい情報を別の数字に置き換えるというもの。「暗号鍵」があればすぐに解読できるが、第三者がコンピュータで計算して解読しようとすると、数学上の難題を解けず、解読できない。
コンピュータでの暗号解読は性能が最高レベルのスーパーコンピュータでも10~50年かかる。この暗号技術は量子コンピュータの解読も十分に防げる。現在の各種の通信システムはソフトウェアを変更するだけでこの技術を直接使用できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月9日