中国の食用油大手「金竜魚」は東京で、こめ油製品の日本市場上陸を正式に発表した。日本はこめ油消費大国で、毎年の消費量は8万トン以上に達する。日清など国内食用油ブランドが、市場を独占している。
金竜魚はこめ油事業に長年取り組んでおり、2016年に東京で開かれた国際こめ油会議では「国際こめ油品質大賞」を受賞した。中国益海嘉里食品マーケティング有限公司の陳波総経理は「今回の受賞は日本・中国メディアから注目を集めると同時に、金竜魚の日本こめ油市場進出の序幕を開いた」と述べた。
陳氏は「金竜魚のこめ油日本輸出で、品質が試される。金竜魚は日本国内のチャネル及び小売業者と協力し、2年内に日本の1万店以上のスーパーに進出することで、多くの日本人消費者に金竜魚の高品質こめ油を届けようとしている」と述べた。
日本栄養・食糧学会会長、東北大学教授の宮澤陽夫氏は「こめ油は半世紀以上の消費の歴史を持つ、健康的な高級食用油の一種だ。厚生労働省はこめ油を小中学校給食の指定油にしており、全国4割以上の幼稚園と小中学校がこめ油を給食の指定油にしている。こめ油にはさらに優れた抗酸化作用があり、あっさりした日本の食習慣に合う。金竜魚は日本の消費者に新たな選択肢をもたらした」と述べた。
ローソンや丸紅などの提携先は、金竜魚のこめ油は品質が優れており、日本市場の需要に合致するとして、さらなる提携拡大に期待している。
中国は世界最大の米生産国・消費国であり、原材料面で強みを持つ。これを活かし、金竜魚は全国に29の生態稲基地を設置しており、全産業チェーンを網羅している。「稲循環型経済モデル」と呼ばれる稲の丁寧な加工、集約化・規模化生産を実現している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月10日